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El cuarto 4人目

コロンビア映画 (2008)

コロンビアの首都ボゴタ〔人口715万(2018)、平均標高2625メートル〕で起きる一連のサイコ事件を、主役である12歳のシモンの立場から描いたもの。しかし、この種のものの定石として、いろいろな細部は謎のまま残されるので、意外な展開を見せる。数多いサイコ・スリラー(オカルトでもホラーでもない)映画だが、オカルトと違い少年が主役のものは結構少ない。その少ない中でも、大半は、最近作の『The Prodigy(ザ・プロディジー)』(2019)のように、少年の異常ぶりは最初から明らかで、傷害行為も早い段階で起こす。この映画では、シモンは、最初から弱い立場の被害者で、母に正しいことを訴えても嘘付き呼ばわりされる可哀相な少年。そして、シモンの学校に新しく採用された体育の教師は、性欲たっぷりで、シモンの母にも取り入り、シモンに対し怪しいことをしたり、悪魔崇拝的なグループに属し、シモンの友達を次々と殺していく(ように見える)。その流れのなかで、シモンは事故死した父親から性的虐待を受けていたことも分かる。可哀相で、救いようがないシモン。しかし、映画の最後になって、すべての状況は一変し、新たな側面からの再検証が迫られる。この映画に関する情報は非常に少ないが、唯一詳しいのは、2008年6月25日に作成された「CineViata Blog」の記事(https://www.cinevistablog.com/pelicula-el-cuarto-the-fourth-entrevista-con-el-director/)。そこでは、監督のGustavo Torres Gilとのインタビューが掲載されている。Gilは、それまで映画に携わったことがなく、これが最初で唯一の監督作。監督だけでなく、製作、脚本、編集、SFX、VFXも兼ねている。製作費35万ドル〔この当時の相場で、約4000万円〕は、破格の少額。全額、民間資金でまかなわれている。Gilが脚本で最も留意したことは、観客の視点を如何に巧みに操り、与える情報を操作するか。この言葉は、確かに映画を観ていて納得できる。映画の撮影は2006年の4~6月がメイン。2007年の7・8月に追加撮影。シモンの雰囲気が少し変わっている場面は、追加撮影だろうか? 記事の書かれた6月の段階では、コロンビア国内での公開は未定。決まっているのは、10月のボゴタ国際映画祭への参加だけ。この映画は、それなりによくできていると思うが、結局、正式に公開されたのかどうか分からない。DVDも発売されていない。YouTubeで数件出回っている映像は、すべて英語字幕が刷り込まれているので、2008年8月29・30日にフロリダ州オーランドのセントラル・フロリダ・フェアで上映された時のものかもしれない。この映画の紹介で一番困ったのは、刷り込まれた字幕の存在と、場面に合わせて意図的に加えられたカラー補正。双方をクリヤーするのには、かなりのテクニックを要した。

今回に限り、解説は、あらすじの最後に記載する。

シモン役のケヴィン・タワーズ(Kevin Towers)は、明らかに英語圏での名前。しかし、監督は、コロンビア人だと言っているので、移住者なのかもしれない。このKevin Towersに関する情報は何もない。IMDbは、珍しく、ひどい間違いを犯している。何と、1961年生まれ2018年死亡と書いてあるのだ。映画初主演にしては、難役を上手にこなしている。あどけない表情や、ぽっちゃりした体型は、とても12才には見えない。


あらすじ

映画の冒頭は、オープニングクレジットの背景に怪しい光景が白黒で描かれる。人体の背中に血の指で描かれる五芒星〔魔術の記号〕。満月の夜の山中に現れる全身を黒いマントで覆った5つの人影。彼らは焚き火の周りに血の付いたナイフ、頭蓋骨、金属杯などを置き、そこを頂点として白い粉で五芒星を描く(1枚目の写真)。そして、小動物を生贄に捧げる。首を切られた動物の血が金属杯にしたたり落ちる。すると、背の低い新規加盟者の前に立った男は(2枚目の写真)、五芒星のペンダントを新参者の首にかけ、金属杯に浸したホスチア〔「聖体」となるウエハス〕を食べさせる(3枚目の写真、矢印)。
  
  
  

次に映るのは、一軒の普通の家〔さほど裕福でも、貧しくもない〕。その子供部屋には、飛行機のモデルが天井から吊り下げられている。少年がベッドの上に腹這いになって専門書〔伏線〕を読みながら咳く。そこに、父が入って来て、「パパのちっちゃな患者君は何をしてる?」と尋ねる〔風邪気味〕。「何でもないよ」。「いつもの仲間と遊んでたのか?」〔外出着を身につけ帽子まで被っている〕。「1日中、ベッドで寝てたよ。風邪用のシロップもちゃんと飲んだし。レモネードの味がした」。父は、持ってきたプレゼントの箱を渡す。何かは分からないが、「無線操縦/すぐ飛ばせる」と大きく書いてあるので、超小型のラジコン飛行機かもしれない。「ママには内緒だぞ」。父が服から取り出した四角い封筒には、「PHOTOYA」とあるので、現像した写真だろう。「マイクや仲間に配るんだ。いつかまた一緒にキャンプに行こう」〔少年には、3人の仲間がいる〕。最後に、父はベッドサイドの引き出しから薬のビンを取り出し、「もう1つの薬、飲んでないじゃないか」と言う。「忘れちゃった」。「ママが言ったみたいに、ビタミンだと思うんだ」と言いながら、1錠取り出して少年の口に入れる(1枚目の写真)。少年は、父が背を向けると、錠剤を口から出して捨てる。それだけ済むと、父は、なぜか、外に出て行かず、部屋に残ってドアを閉める〔これと同じ映像が、ずっと後で再現される〕。その時、キッチンのエジカセでは、ニュースが流れている。「8時のニュースです。地元警察は公園内で残酷に殺された動物について捜査中です」〔これは、映画の冒頭の出来事に関連があるのか?〕。「国際ニュースです。ボストン大司教区でのスキャンダルについての続報です。アメリカの当局は、15年前に神父による性的ないたずらを受けたと主張する2人の兄弟からの申し立てを捜査です」〔伏線〕。父は、「衣類と一緒に『営業レポート』を鞄に入れる」。寂しがる妻を「僅か2晩だ」と慰める。「明日にはできないの?」。「会議は早朝なんだ」。「夜、運転して欲しくないの」。「注意するよ」。そして、「シモンがまだ動揺してたら、面倒をみてやって欲しい」とも言う。「何が起きてるの?」。「今回の旅行、一緒に連れて行ってやれなかったから。子供らしい反応だ」。「甘やかされた子供のね」。「あの子、心理学者に何と言うと思う? 私としては、シモンをもうあの女性に会わせたくない。何の解決にもならん」。「シモンは、まだ嘘を付くのよ」。「心配するんじゃない」。その後、シモンは、こっそりと外に停めてある父の車のドアを開けると、何かのビンとサンドイッチを助手席に置く(2枚目の写真、矢印は 見えないがビン)。次に彼がやったことは、風邪用のシロップを全部洗面に捨てること(3枚目の写真)〔意味不明〕。父は車を出し、運転中にシモンが置いておいたサンドイッチを食べ、飲物を口にする(4枚目の写真)。父は次第に眠くなり、中央分離帯〔白線で描かれているだけ〕に入ってしまい、対向車からクラクションとライトで注意される。慌てた父はハンドルを反対に切ってしまい、車は道路から逸れて木にぶつかり大破する。
  
  
  
  

シモンは、その瞬間目が覚める(1枚目の写真)。母の部屋の電話が鳴り、母が取る。シモンは夫婦部屋のドアを開け、母の様子を見る(2枚目の写真)。次に、墓地の全景だけが映る〔父の事故死を示唆〕
  
  

ここから映画はカラーになり、「7ヶ月後」と表示される。建物の前に黄色の小型タクシーが停まる。運転席から降りた男は、そのまま建物に入って行く。次の場面では、男は、神父、イコール、小学校の校長と話している。校長は秘書を呼ぶ。秘書=娘だ。そして、「ロドリゲスさんが、6年生と7年生の体育の先生となられる。準備を手伝ってあげなさい」と話す(1枚目の写真)。ロドリゲスは、娘の部屋に連れて行かれる。「お嬢さん、何から始めよう」。彼女は、時間割、鍵束の順に渡す(2枚目の写真、矢印は鍵束)。「えらく業務的だね」。「職場だから。父が厳しくて」。ロドリゲスは、生徒の名前と写真を要求する。ロドリゲスは、その日の日課が終わるのを車のところで待っている〔タクシー車両を自家用車として購入した?〕。そして、秘書が出てくると、ロドリゲスが彼女を連れてアパートに行き、すぐにベンド・イン(3枚目の写真)〔神父の娘がそんなに軽薄?〕。ロドリゲスは、床に落ちていたカメラを拾って 彼女の写真を何枚も撮る〔伏線〕
  
  
  

帰宅したシモンは、玄関に落ちていた新聞を拾い上げる(1枚目の写真)。シモンが注目したのは、間近に迫った皆既月食の記事。シモンが自分の部屋にいると、母が花束を持って入ってくる。「今から、パパに会いに行くわ。一緒に来る?」。「ううん。犬を公園に連れていくよ」〔仲が良さそうに見えた父子関係だったのに、犬の散歩の方が大事なのはなぜだろうか?〕。「じゃあ、明日、一緒に映画に行きましょ」(2枚目の写真)。「ありがとう、ママ」。
  
  

ロドリゲスがコーチをして、シモンたちがサッカーをしている。その時、反則で脚を蹴られたシモンが倒れて痛そうにしている。ロドリゲスは、シモンの脚を触り、「痛いか?」と訊く。「平気です。大丈夫」。「見せてみろ」(1枚目の写真)。ロドリゲスは、脚をまっすぐにさせてふくらはぎを揉む。正常な行為だが、音楽が怪しげになる。シモンは、ビッコを引きながら、逃げるように去る〔ロドリゲスの行為は正常だが、シモンは必要以上に警戒している〕。授業が終わり、シモンが学校を出てくる時も、まだびっこを引いている。それを見たロドリゲスは、「シモン、乗せてってやる」と声をかける。「結構です」。「来いよ。脚が腫れちまうぞ」。シモンも限界を感じたのか、車に乗せてもらう。自宅の前で降りたシモンは、背負っていたバッグパックを車に置いたまま、走って家に向かう〔脚は完全に治っている〕。ロドリゲスは、シモンが忘れていったバッグパックを届けに行く。シモンが着替えて部屋から降りて来ると、階段の途中で見たものは(2枚目の写真)、体育の先生と母が楽しそうに談笑している姿だった(3枚目の写真)。シモンが咳払いをすると、母は、「モールにショッピングに行くのは延期しましょ」と言い出す。シモンが嫌がると、「先生の前で恥ずかしくないの」と叱る。結局、ロドリゲスがシモンの家を出て来たのは夜になってから。車に乗る前に、してやったりとばかりにニヤニヤする。
  
  
  

理科のテスト中。シモンの隣の子が、しきりにシモンの答案を覘く(1枚目の写真)〔金髪はシモン1人だけ。コロンビアの人種比率はヨーロッパ系が20%。ただ、ヨーロッパ系の多くはスペイン人なので、金髪の比率は非常に少ない〕。隣の子がシモンの答案を取り上げた段階で(2枚目の写真、矢印)、それを注視していた教師は、なぜか、「そこの4人。君達の答案は廃棄します。次の授業までにレポートを作成して、発表なさい」と命じる〔後で、この4人が仲良しグループだということは分かるが、なぜ、真面目に回答していて、その答案用紙を盗まれたシモンまでが罰を食うのかは、納得できない〕。シモンが、「でも、先生…」と反論しかけると、「うるさい。校長室に行きなさい」と、さらに理不尽な命令。4人が、校長室に通じる秘書室のドアを開ける、中ではロドリゲスと秘書がいちゃついていたので、シモンは唖然とする(3枚目の写真)。秘書は、「どうして、勝手に入るの?」と怒る。シモンは、「ホセフォーナ先生が校長先生のトコに行けって」と弁明する。「先生は留守。明日戻るわ」。
  
  
  

シモンの部屋に集まった4人は、レポートをどうするかで話し合う(1枚目の写真)。シモンは、「週末に月食がある。撮影したらいい。だけど、それを見るには街から離れないと」と言う(2枚目の写真)。「君のママが連れてってくれるのか?」。「もちろん」。しかし、シモンが3人と一緒に母に頼みに行くと、「シモン、土曜は無理」と断わられる。「代わりに、お友達に頼んであげてもいいわよ」。
  
  

金曜の夕方。シモンは、母に何か言いたくてたまらない。「何が問題なの?」。「彼とは行きたくない。信用できないから。僕達だけで行こうよ」とすがるように頼む(1枚目の写真)。しかし、「何をバカ言ってるの?」と言われただけ。そこに、玄関のチャイムが鳴る。「玄関を開けて」。シモンがいやいや開けると、そこにはシャンパンを持ったロドリゲスがいた。シモンに笑いかけ、頭を撫でて、「仲良くしよう」と言う。シモンは自分の部屋に行き、母とロドリゲスは1階でヨロシクやっている。夕食の時間になり、母は、「手を洗ってらっしゃい。すぐに夕食にするわ」とシモンに言う。「お腹空いてない」。「なら、先生に 明日のお礼を言って、ベッドに行きなさい」。この母は、命令することしかしない。ロドリゲスは、「きっと楽しいぞ 君達の宿題にぴったりの場所を知ってる」と言い、さらに、「先にプールで泳いでから、山に行こう。楽しいだろ?」とも言う(2枚目の写真)。母とロドリゲスは、2人だけで食事。その後、どうなったのかは分からない。しかし、翌朝、自分のアパートに戻ったロドリゲスが、固定電話の留守録を聞くと、秘書の、「「昨夜は、ずっと待てたのよ」という言葉が入っているので、シモンの母とロドリゲスは、ベッドインしていたことになる。
  
  

翌朝、ロドリゲスは4人を車に乗せてプールまで連れて行く。プールといっても、本格的に泳ぐのではなく、水の中で遊んでいるだけ。プールが終わり、シャワーは2つしかないので、シモンは順番待ち(1枚目の写真)。1人が、「おい、シモン、先生に、どこか食べに連れてってと頼めよ」と言うと、シモンは、「なぜ 僕なんだ? 腹が空いてるなら、自分で頼めよ」。もう1人が、「お前、初聖体拝領のネックレス、どこにやった?」と訊く。体育の授業の時か、手洗いで失くした」。他の3人は、大事なものなのでちゃんと首に付けている。その時、ドアが開き、ロドリゲスが、「車で待ってるぞ」と言ったので、裸になっていた3人は慌てて前を隠す。ロドリゲスが出て行った後、1人だけ、水泳パンツを履いていたシモンが3人にからかわれる。「どうした? 恥ずかしいのか?」。「後でパンツを変えるんだ。先にトイレに行きたいから」。「きっと、あそこ、小さいんだ」。シモンは怒って1人でトイレに行く。シモンは、トイレの中に入ると、水泳パンツを脱ぐ。そして、用を足すと、そのままの格好でシャワー室に戻ってくる。そこに、シモンを呼びに来たロドリゲスが入って来て、シモンは前を隠す(2枚目の写真)。外に出てからの、シモンとロドリゲスの問題の会話。「ママに話しちゃダメだぞ。何もなかったんだ。何も。いいか、シモン。誰が君を信じる?」「もし、ママが知ったら、どうなる? 君のママは、とても神経質で傷つきやすい女性だ。ママが苦しむのを見たくないだろ」(3枚目の写真)「これは、君の私の間だけの秘密だ。ホセフィーナ先生の方は任せとけ。だが、学校では誰にも言うな」〔こうした台詞と、シモンの難しい顔を見ていると、2枚目の写真の後、ロドリゲスによる小児性愛的な行為があったと、観客は解釈してしまう〕
  
  
  

夜になり、ロドリゲスの車は山に向かう(1枚目の写真)。彼は、車を停めると、「子供達、ここが最高点だ」と言って、4人を車から降ろす。そして、「どこにも行くんじゃないぞ。少し遅れるかもしれないが、ここで待ってるんだ」と言い、車でどこかに行く。しばらく4人と一緒にいたシモンは、「すぐ戻る。てっぺんをチェックしてくる」と言って、立ち上がる。それを聞いた2人目が、「僕も行く」と言うと、3人目も、「そうだな。先生は、ここで待ってりゃいいんだ」と言い、全員で “てっぺん” に向かう。途中でシモンが立ち止まり、「1分したら、追いつく。おしっこしたい」と言い、残りの3人は、シモンを困らせてやろうと、その間に走って去って行く(2枚目の写真、矢印は走って消えていく最後の1人。シモンは右にいる)。3人は、月がよく見える場所まで行くと、写真を撮り始める(3枚目の写真)。月食は既に始まっている〔ロドリゲスを待っていたら、写真は撮れない〕
  
  
  

月が半分欠けた頃、ようやくロドリゲスが戻ってくる。当然、誰もいない。一方、写真を撮っている3人のところにもシモンは来ない。A:「シモンも可哀相に。月食、見損なって」。B:「どこに行ったんだ?」。C:「怖くなって、先生の所に戻ったのさ」。B:「君のせいだぞ」〔走って逃げることを提案したのはC〕。C:「ふざけんな」。A:「捜してくる」。3人がシモンを捜していると、地面に、殺された鳥の死骸が落ちている。この時、皆既月食が終わり、月が見え始める。画面は変わり、五芒星のペンダントに寒中電灯の光を当てているシモンが映る(1枚目の写真)。シモンがその先に見たものは、金属杯、頭蓋骨、ロウソク。そして、首を切られた鳥。その時、Aが、「やっと見つけた」と言ってシモンの肩の手を置く。「静かに」。全身を黒いマントで覆った3人が見える(2枚目の写真、3人は①~③)。C:「そのメダル、どうしたんだ?」。「大きな奴が落とした」。何事にも生意気なCが、五芒星を取り上げる。「返せよ。ここに戻しておかないと。奴ら、捜すだろうから。あの鳥みたいになりたくない」。C:「この いくじなし。俺がいただいとく」。その声に気付いた3人がマスクを外して4人の方を見る。B:「僕ら、見られたぞ」。A:「逃げよう」。4人は必死で逃げる。かなり走って4人は止まる。C:「変だと思わないか? ゴブレットは4つあった。だけど、いたのは3人だ」〔映画のタイトル、『4人目』の由来。4人目は一体誰なのか?〕。A:「戻って先生に言おう」。シモン:「先生が、長いこと戻って来なかったのも変じゃないか? なぜ僕らを捜さない?」(3枚目の写真)〔シモンは、ロドリゲスが4人目だと示唆している〕。そこに、ロドリゲスが走って現れる。「君ら、一体何を考えてる?! 何で、あそこで待っていない? 迷子になるか、誰かに襲われてたかもしれないんだぞ! 何て、無責任な奴らだ!」。シモン:「でも、何も起きなかったでしょ」。「あそこで待ってろと言わなかったか?」。そう言うと、シモンをつかんで、「森の中で何をやってた?」と責め、地面に投げ飛ばす(4枚目の写真)〔なぜ、シモンにだけ厳しくする?〕。Cはシモンを助け起こす。そして、「僕達、月を見に来たんだ。ずい分待ったんだ。先生は駐車場で待ってると思い、見に行くことにしたんだ」と反論する。こう言われれば、ロドリゲスには何も言えない〔この場所を選んだのはロドリゲス。だから、観客は、「4人目=ロドリゲス」と考えてしまう〕
  
  
  
  

翌朝、少年Cが、夫婦喧嘩の絶えない家を出て、学校に向かう。その後に現われた黒いジャンパーの男〔昨夜、マスクを脱いだ時に見えた顔、10節ほど後と、最後の方の大判の顔写真にも出てくる〕が、少年の跡をつける(1枚目の写真)。つけられていると知った少年は、走って逃げる。無事学校には着いたが、迂回路を取ったため遅刻して授業からは締め出される。校庭の一角に座って、昨日シモンから奪った五芒星のペンダントを見ていると、そこにロドリゲスが来て、「授業に出ないと」と声をかける。少年は、ペンダントをポケットに隠し、「学校に来るのに回り道したから、遅刻しました」と答える。「なぜ 回り道したんだ?」。「誰かに跡をつけられて」。「なあ… 誰がそんなことする。考えすぎだ。さっき、ポケットに何を入れた?」。「何もです、先生」。「いや、何か入れた。見てたぞ。見せろ」。ロドリゲスは、ズボンのポケットに手を入れ、無理矢理引き出す。そして、ペンダントを見る(2枚目の写真、矢印)。「これは何だ?」。「森の中で見つけました」。「誰が落としたのか知ってるのか?」。「見てません」。「預かっておく。それに、持ってるのが見つかったら、校長から厳罰を食らうぞ。両親が呼び出しをくらいたくはないだろ? とにかく、午後、図書館に行って、これが何か調べてみる」。「返して下さい。これをレポートに書くんです」。ロドリゲスはペンダントを返し、「用心しろ」と注意する。
  
  

その日の夜は雷雨。眠りを起こされて怖くなったシモンは、母の寝室に行こうと階段を降りる(1枚目の写真)。しかし、寝室のドアの前まで行くと、そこには男性の靴と服が脱ぎ捨ててあった。中にはロドリゲスがいる。がっかりしたシモンは、そこに座り込む。中では2人が話している。「どうしたの?」。「別に… 俺の問題だ」。「話しなさいよ。助けになるわ」(2枚目の写真)。「実は母が病気なんだ。検査が必要なんだが、俺には金がない。学校で手一杯だ。借金もある。それで、こんなこと言いたくないが、金を貸してもらえないか」(3枚目の写真)〔病気の件は、恐らく嘘〕。「今度のバカンスには、シモンをオーランドに連れて行くの。パパが、あの子に約束したから」〔フロリダ州オーランドのこと。ディズニーワールドがある〕。「いいんだ、他のところで稼ぐことにする。学校のない週末や夜に働けばいいんだ」。「だめよ、もっとあなたと一緒にいたい。あなたのお母さんは、ミッキーマウスより大切だから、お金はお貸しするわ」。「で… シモンには何て言う?」。「説明なんかする気ないわ」。シモンは、いたたまれなくなって去る。
  
  
  

朝になり、母は、ロドリゲスを起こし、「パンを買ってくる。シモンに見つかる前に服を着た方がいいわ」。「俺のことが恥ずかしいのか?」。「そんなじゃないの。シモンが癇癪(かんしゃく)を起こすんじゃないかって。最近のシモンには、我慢できないの」。「思春期だからだろ」。「違う、やきもち焼きなの」。息子を悪く言うことしかしない母は、ロドリゲスに何度もキスして パンを買いに出かける。母が買物から戻ってくると、シモンは。飛行機のおもちゃで遊んでいた(1枚目の写真)。「また、飛行機? どこで手に入れたの?」。シモンは、質問には答えず、「見たい?」と訊く。「いいえ、朝食を作らないと」。そこに、2階からロドリゲスが降りて来る。母は、シモンに、ロドリゲスの部屋の水タンクが壊れたから、朝、風呂を借りに来たと、嘘をつく。シモンは、「そんな見せかけ要らないよ。僕はバカじゃない」と醒めた顔で言う。ロドリゲスは、如何にもご機嫌を取るように、「それ何だ?」と飛行機に関心を持ったように話しかける。シモンは、「放っといてよ」と拒み、ロドリゲスは、シモンの髪を親しげ触るガ、シモンは、それが不愉快でたまらない(2枚目の写真)。
  
  

シモンは翌朝、秘書の部屋に行くと、「済みません、職員室の鍵を貸してもらえませんか?」と頼む。「どうして?」。「ロドリゲス先生が、ホセフィーナ先生の授業で使う資料を持ってるからです」。秘書は、鍵束を渡し、終わったら持ってくるよう命じる。「これですね?」(1枚目の写真)。シモンは、周りに誰もいないことを確かめ、職員室に走り寄ると、鍵でドアを開ける。中に入ると、ロドリゲスのロッカーを鍵で開け、中に入っていた丸めた紙をすべて取り出す〔なぜ、ロドリゲスが発表用の資料を持っているのか、理解できない〕。シモンが資料を持って抱えてホセフィーナ先生の教室に向かっていると、ロドリゲスが走り寄って来て、「発表は準備できてるのか?」と声をかけ、一緒に教室まで行く。教室のドアの前では、少年、AとCもシモンを待っていた。教師が、ヒステリカルに「ほら、急いで」と3人を中に入れる。ロドリゲスは、「僕は、週末に あの子たちの宿題の手助けをしました。いい点をつけてもらえると嬉しいですね」と口添えする。授業は終わり、生徒達は学校から出て行く。1人残ったシモンは、再び職員室に入って行くと、ロッカーの所に置きっ放しにしておいたバッグパックを背負う〔鍵の管理はどうなっているのだろう? ロドリゲスは、シモンのバッグパックが置いてあることを何と思ったのだろう? 疑問の多いシーン〕。シモンは、思い立って、もう一度ロッカーを開ける。そして、今度は、さっきと違い、中を調べ始める。そして、大きな封筒の中に入っていた「PHOTOYA」の封筒を取り出す。そして、中に入っている写真を見る(2枚目の写真、矢印は写真)〔この時点で、内容は不明〕。その時、部屋に誰か入って来たので、シモンは慌てて写真を戻し、ロッカーに鍵をかける。入って来たのはロドリゲスで、すぐにパソコンをつけると、逆五芒星〔悪魔の象徴〕のサイトが開く〔ペンダントは普通の五芒星なのに、なぜ、逆五芒星なのか?〕。そこに、秘書が入ってきて、「なぜ、話してる途中でいなくなったの?」と、怒ったように訊く(3枚目の写真、矢印は逆五芒星)。「僕には時間がない。これ以上、やきもちにつき合わされたくもない」と冷たく答える。「誰かと 付き合ってるの?」。「いいかい、僕は忙しい。することが山ほどある」。「生徒たちと遊びまわる時間はあっても、私と付き合う時間はないのね」。「何、バカなこと言い出す」。「なぜ、生徒の写真が欲しかったの?」。「『好奇心は身を滅ぼす』って、教わらなかったか? だから、おとなしくして、邪魔しないでくれ」(4枚目の写真、映画のポスターに使われている)。
  
  
  
  

シモンが、外出しようと階段を降りてくると、お出かけしようと化粧をしていた母は、「どこに行くの?」と訊く。「友達と公園に」。「ダメよ。さっきマテオのママから電話があって、算数の宿題を一緒にしたいから、ここに来るんだって」(1枚目の写真)。シモンは嫌がるが、「ママはお出かけするから、あなたは家にいてちょうだい」の一言で決まり。「忘れるといけないから、お友達が来る前に、薬は飲むのよ」〔事故死の前に父がシモンに無理矢理飲ませた薬と同じもの〕。次のシーンでは、3人が、もうシモンの部屋にいる。頭のいいシモンは、「最小公倍数を求めればいいんだ」と言うが、バカで図体が大きく、威張っているCは、「簡単だな。けど、早く終わらせたいから、お前の写させろよ」と言ってシモンのノートを取り上げる〔先の試験の時と同じ〕。宿題が、終わると、シモンのベッドに寝転がってDVDで映画を観る。終わって、シモンがリモコンでTVを消す。そして、3人の方を向くと、「もし、先生が4人目だったら?」と訊く。C:「4人目? 何を言い出すんだ」。「第4の悪魔だ。悪魔ミサの奴らの」(2枚目の写真)「どうして、先生は、長いこと留守にしたんだ。それに、僕らを見つけた時、あんなに怒って怒鳴ったろ。僕らに、見つかりたくなかったんだ」(3枚目の写真)。C:「どうかしてるぞ。先生を悪く言ったら、面倒に巻き込まれるぞ。証拠だってないし」。「じゃあ、証拠を見つければいい。先生は、僕らが儀式を見たこと知らないから、そのぶん有利だ」。C:「俺達、何も見てないぞ。メダルを見つけただけじゃないか。そのことなら、先生は もう知ってる」。「話したのか?」。C:「学校で見つかったから、森の中で見つけたって話した」。「何てヘマなんだ」。
  
  
  

その頃、母はレストランでロドリゲスを待っていたが、約束の時間を過ぎても現れる兆しは全くない。3人が帰ったシモンは、1人でCDを聴いている(1枚目の写真)。少年Cは、自宅に戻ると、シャワーを浴び始める。すると、浴室のドアが少しずつ開けられ、次のシーンでは床のタイルの上を粘着性のある液体〔洗剤?〕がゆっくりと拡がっていく。不気味な音楽が流れる。少年がシャワーを終えて、一歩足を踏み出すと、液体で滑って危うく転倒しそうになり、タオル掛けに必死でつかまる。そして、慎重にドアまで歩き、ドアを開けると、数メートル先に犬がいた。そして、ドアのすぐ外には5リットル入りのポリタンクが横倒しにされ、中に入っていた液体が全部タイルの上にこぼれている。誰かが、少年を転倒させる目的で流したのだ。その瞬間、黒い影がドアを押し、ドアを持っていた少年は、そのまま仰向けに倒れ、タイルで頭を強打して死亡する(2枚目の写真、赤いものは血、初聖体拝領のネックレスがなくなっている)。そして、黒いマントに身を包んだ男が、少年の首にあった初聖体拝領のネックレスを手にした映像が一瞬映る(3枚目の写真、矢印)。レストランでは、待ちくたびれた母が、店を出ようと立ち上がりかけると、そこにロドリゲスがやってくる〔観客は、ロドリゲスが少年を殺してきたと思う〕。「待ちくたびれたわ」。「申し訳ない。タイヤがパンクして」と言い訳して、手にキスする(4枚目の写真)。「右の前輪だ。道路に落ちてた釘のせいだ。よくあることだろ」。2人は料理を注文する。
  
  
  
  

校長=神父が、日曜礼拝を司っている。シモンは侍者でもある(1枚目の写真)。シモンは、礼拝には何の興味もないので、あちこちに目線を走らせている(2枚目の写真)。何といっても、一番腹立たしいのは、ミサに来て公然と一緒に座っている母とロドリゲスの姿だ(3枚目の写真)。神父は、ホスチアを高く掲げる。見知らぬ男が学校の礼拝堂に入って来る。その頃から神父の話す内容が、宗教儀式から、現実の話題に変わる。「私達は、主の王国に召された 級友のマテオ・カサス君のことを、大切に覚えておきましょう。永久(とわ)の安らぎが与えられますように」。見知らぬ男は、少年C(マテオ)の死について調査をしている刑事だった。
  
  
  

ミサが終わると、校長は刑事を部屋に招じ入れる。「どう お手伝いをすればいいですか?」。「少年の死について、いくつか質問があります。この種の事故の場合、我々は家庭内暴力について調べます。カサス君の行動に、何か変わったところはありましたか?」(1枚目の写真)。「授業中、少し散漫だったり、規律に欠けるところがありましたね」。「元気がなかったり、悲しそうにしていたことは?」。「逆ですよ」。「学校に、虐待を疑わせるようなケガをしてきたことはありませんか?」。「全くありません」。廊下に出た校長は、シモンとぶつかる。「何を急いでる?」。「何もです」。「何かあったのかね?」。「別に、神父様」。「私の部屋に来なさい」(2枚目の写真)。校長は、シモンに、「最後の告解から かなり時間が経っている」言い、告解を命じる。「君の罪を話しなさい、シモン」。シモンは黙っている。「何をしてる。1日中待ってられないぞ。何か話すことがあるだろ?」。まだ、黙っている。「この部屋で話すことは、秘密に保たれるのだよ」。沈黙。「ケンカをしたり、罵ったりしたことは?」。首を横に振る。「盗みをしたことは?」。「いいえ」。「穢れた考えや行動に走ったことは?」。首を横に振る。「自慰行為をしたことは?」。激しく首を横に振る。「誰かに、触れられたことは?」。シモンはしばらく下を向いた後で、「僕、嫌でした」と答える。「でも、彼が…」(3枚目の写真)。「心配しないで。すべて話しなさい。詳細に」。シモンは、「なぜ、知りたがるんです?」と反論する。「何を言わせたいんです?」。
  
  
  

ここで紹介されるシモンが受けた性的虐待は、①その時、シモンが過去を思い出しただけで、神父には黙っていたのか、あるいは、②神父に告解の形で話したのか、分からない。シモンが腰にタオルを巻いただけの姿でシャワールームにいると、後ろから、金属ベルトの腕時計をした男の手が伸びてきて胸に触る(1枚目の写真)。男のもう一方の手は、シモンのタオルを払い落とす(2枚目の写真、白いものは落下していくタオル)。鏡に映ったシモンの顔は、渋面になり、男の手がシモンの口を押さえる(3枚目の写真)。シモンの左手は、必死で洗面台をつかみ、一筋の血がシモンの脚を伝って流れていく(4枚目の写真)。
  
  
  
  

母が、何度もバスルームのドアをノックする。「シモン、ドアを開けなさい」。鏡の前にいるのはシモン1人だけ。母は、ソファに座っているロドリゲスに、「学校が終ったらランチに来る?」と訊く。「悪いけど、母にお金を渡さないと」と断る。「一緒に行くわ」。「いいや、シモンと一緒にいた方がいい。彼、落ち込んでるから」。「すぐ、ドアを開けなさい。1時間もそこにいるじゃないの」。シモンがドアを開ける。「まだ、終わらないの?」。「シャワーを浴びないと」(1枚目の写真)。母は、シモンが腰に巻いていたタオルを取り上げ、シモンはシャワー室に入る。ロドリゲスは、「今、卵で何か作ってくれないか」と頼む。母は、「シモンの面倒は任したわよ」と言ってシモンのタオルを渡す。タオルを肩にしたロドリゲスは、シャワー室の前に立つ(2枚目の写真)。シャワー室では、その気配を感じてシモンが振り向く(3枚目の写真)〔告解の途中で、現実の映像が始まり、先ほどの性的虐待の意味が、分かる辛くなっている。そして、あたかも、ロドリゲスが犯人のような印象を与えがちだが、告解の中で男がはめていた腕時計は、シモンの父のもの。ということは、シモンは死んだ父から虐待を受けていたことになる〕
  
  
  

ロドルゲスは、秘書のアパートを訪れ、秘書から借りていたお金を返す〔このことから、ロドリゲスに病気の母がいることは嘘で、彼は、付き合った女性からお金をむしり取るジゴロだと分かる〕。母は、ランチを作りながら、シモンに、「友達が死んで悲しいのは分かる。でも、ロドリゲスを責めるのはばかげてる」と言う〔シモンは、ロドリゲスについて何を “責めた” のだろう?〕。「それだけじゃない。ママをだましてる」。「また嘘付いて。いつになったら止めるの?」。「じゃあ、学校の秘書に訊いてみたら? 2人はできてるよ」(1枚目の写真)。「まるでゴシップ好きのおばあさんね」。シモンは怒りを爆発させる。「じゃあ、いったいどうやったら、信じてもらえるんだ?!」。母は、シモンの頬を思い切り引っ叩く。シモンは悲しくなって、2階に行ってベッドに寝転ぶ。叩いてしまったことに罪の意識のある母は、ベッドに来て、「愛してるわ。それだけは忘れないで」と言うが(2枚目の写真)、その後に、ロドリゲスと再婚してシモンの面倒を見ると取られるような発言をし、シモンをますます悲しませる。
  
  

そして、第二の事件が起きる。少年Aが公園で遊んでいると、そこに3人の男が襲い掛かるようにやってくる(1枚目の写真、右端の男が 先に言及した人物)。3人のうちの1人が、「お前を捜してたんだ、このクソガキ」とナイフをちらつかせる。「僕を傷つけないで。誰にも言わないから」。「見極めないとな」。少年は、手に持っていたサッカーボールを、その男の顔に投げつけて逃げ出す。道路を半分渡ったところで、「ホアン・パブロ、家で会おう」と言われて、振り向いたところを車にはねられて死ぬ(2枚目の写真)〔これは、少年Cの時のような 意図した殺人ではない〕
  
  

シモンと、少年Bは、シモンの家で刑事から質問される。「君らの友達は、強盗とか麻薬について何か言ってなかったか?」。2人は否定する。「確かか?」。シモン:「もちろん」。刑事:「じゃあ、森の中で見た人達について思い出してみよう。どんな奴らだった?」。B:「1人は、傷跡があったよ」。シモンは、少年Bをつつき、「どんな傷跡だ? 真っ暗で、何も見えなかったじゃないか」とバカにする。「なぜ、君らは、先生が関与してると思うんだ?」。B:「僕は思ってない。シモンだけだ」。シモンは、「先生は、僕らを放っておいてどこかに行って、長いこと戻ってこなかった」と、疑っている理由を説明する(1枚目の写真)。次のシーンモ、シモンの自宅。ただし、登場するのは、母、校長、そして、刑事。刑事は、集まってもらった理由を説明する。「教師のロドリゲスと、少年達の親密な関係がとても気になります。どこか、いかがわしいところがあります」。校長:「結論に飛びつかんでいただきたい」。「これらの事件は、あの教師が学校に赴任してから始まりました」(2枚目の写真)。母:「告発を口にするには不十分ですわ」。「事態は、あなたが考えている以上に深刻です。我々が相手にしているのは、邪悪なカルト集団で、うち1人は、子供達の情報に通じています。こうした連中は、時として、儀式の際に子供を性的に虐待したり、殺したりします。堕落の根源には小児性愛者の存在があります。だから、彼らは匿名と免責に拘るのです」。母:「恐ろしいわ」。校長:「生徒たちの両親同士の結束が最優先課題ですな」。「息子さんの挙動に変化は?」。母:「夫が亡くなってから、以前より内向的になりました。2人はとても近しかったんです」。最後のシーンは、2人が出て行った後の、シモンと母の会話。母:「あなたは、なぜ、あてこすってばかりいるの? 今度は、校長先生と刑事さんに何を吹き込んだの?」。シモン:「何も。あの夜のことを話しただけだよ」。「で、何があったの?」。「今度は、僕の話を信じるの?」〔シモンが話をしたかどかは分からない〕
  
  
  

ロドリゲスは、その日、自宅で、1856年に描かれた「サバトの牡山羊〔Sabbatic Goat〕」の絵の載った本を見ている。翌朝、学校に行き、ロッカーを開けると 中は空っぽ。彼は、校長の部屋に直行し、問い質そうとするが、逆に、校長は、「君を待っていた」と言う。そして、封筒の中から、「これは、君が見つけたのかね?」と訊きながら、ミニサイズの骸骨と五芒星のペンダントなどの山を見せる(1枚目の写真)。「これは、非常に深刻な状況だよ。モラルの限界を超える胸くそが悪くなる行為だ」。「幾つかは、私ものではありません。なぜ、ここにあるのか、さっぱり理解できません」。しかし、ロドリゲスは、その場で即座の解雇を申し渡される。ロドリゲスは、今回の事件の調査のために集めたものだと弁解する。それに対し、校長は、中に入っていた初聖体拝領のネックレスを取り出して、「これが、どうなんだ?」と糾弾する(2枚目の写真、矢印)〔死んだマテオの首から奪い去られたもの→「ロドリゲスが殺した」と校長は考えた〕。そして、「ここで待っていろ」と命じ、ドアに鍵をかけて刑事を呼びに行く。神父が刑事を連れて戻ってくると、部屋はもぬけの殻。ロドリゲスは窓から逃げたのだ。しかし、それによって、容疑はより濃厚となる。2人は、ロドリゲスが使っていたパソコンを調べる。出てきた画面は、逆五芒星。「ロドリゲスは、このパソコンから、悪魔崇拝のサイトにアクセスしている」。そして、画面には「サバトの牡山羊」も表示される(3枚目の写真)。それを見ながら、校長は、「マテオの初聖体拝領のネックレスなどは、彼の机から見つけました」と話す。刑事は、「それで、多くが説明できます」と言い、さらに、「あなたは、教師達のことをどの程度ご存知なのですか?」と質問する。校長は、しっかり調査していると答えるが、刑事は、「不適切な行為で首になった教師を雇うことが正常なのですか? それとも、それは必要条件なのですか?」と、意地悪に問い詰める。今度は、校長が怒る。すると、刑事は、カトリックの教会の少年への虐待行為を例にあげ、校長自身が数年前までボストンの学校にいたことを指摘し、「なぜ、この国に戻ったのです?」と訊く〔映画の冒頭にあった、「ボストン大司教区でのスキャンダル」に関するニュースが、間接的に絡んでいる〕
  
  
  

一方、シモンの家では、チャイムが鳴ったので、母が玄関に向かう。玄関ドアを開ける前に、ドアの前の床の上に落ちていた封筒を拾う。ドアを開けると、そこにはロドリゲスがいて、「シモンと どうしても話さないと」と言う。母、廊下に立ち塞がり、「あなたが、前の職場をなぜ首になったかも知ってるわ」と指摘する。「何の話だ?」。「学校から電話があった」。ロドリゲスの思惑は崩壊する。それでも、「彼等が言ったことには、全部間違ってる。校長と秘書は、僕に罪を着せようとしてるんだ。だが、僕は悪魔崇拝には関与してない。ただ、調べてただけだ」。「悪魔崇拝なんか どうだっていい。あなたは、不適切な行為で首になったのよ」(1枚目の写真)。ロドリゲスは誤魔化そうとするが、母は、不倫に関することは絶対に許せないので、いつもと違い、強硬に説明を要求する。そこで、ロドリゲスは、前は女子校の教師だったが、彼に熱を上げた17歳の生徒があることないこと言いふらしたので首になったと弁明する〔どうせ、嘘〕。ロドリゲスは、泣き落としで母に迫り(2枚目の写真)、半分は信じさせたが、シモンに会うことは拒絶された。
  
  

ロドリゲスが、出て行った後、封筒の中を見ると、そこには、ロドリゲスと秘書がベッドでじゃれ合っている写真が入っていた(1枚目の写真、矢印)〔シモンが、ロドリゲスのロッカーの中で見ていた写真は、多分、これだろう。ということは、封筒をここに置き、母が見るように仕組んだのは、シモンということになる〕。同封されていた手紙には、「ロドリゲスは、あなたに正直だったことは一度もありません。私は、あなたの知らない情報を持っています。私のアパートに午後7時半に来て下さい。クリスティーナ〔秘書〕」と書かれていた〔この手紙を読むと、封筒はシモンが置いたのではなく、秘書がドアの下から入れたように見える〕。母のロドリゲスに対する信用度はゼロに落ちる。その姿を、階段から降りて来ていたシモンが見ている。シモンに気付いた母は、「出かけてくるわ。家にいて、ドアは絶対に開けないで。もし、ロドリゲスから電話があったら、カフェで会うと伝えて。少し遅れるでしょうって。でも、もし、彼がここに来ても、絶対に入れちゃダメよ」。それだけ言うと、母はシモンにキスして(2枚目の写真)、2階に上がって行く。その姿を見送るシモンに、“してやったり” いう笑顔が浮かぶ〔シモンのナイーブさを疑わせる初めての映像〕
  
  
  

ロドリゲスは、カフェでいくら待っても母が現われないので、イライラしている。そこに、携帯に電話が入る。ロドリゲスは、嬉しそうに携帯に、「サラ?」と話しかける。「ううん、シモンだよ。ママ、そこにいる?」(1枚目の写真)。「いいや。携帯に電話してみてくれ」。「家に置いてあるよ」。「君は、1人か? はっきりさせようじゃないか。30分でそっちに行く」。一方、秘書クリスティーナのアパートに行った母は、管理人から、「外出中です」と言われ、「待ってるわ。今夜、ここに来て欲しいって頼まれたの」と答える。すると、「それは変ですね。彼女は、今日はボコタにいません」と告げられる。母は、手紙が自分をおびき出すための贋物だと分かり、急いで帰途に着く。
  
  

その頃、シモンの家の前には、カルトの3人が集まっている。ロドリゲスがシモンの家に行くと、玄関のドアは開いていた。「シモン」と呼ぶが返事はない。照明のスイッチを押しても点かない。ロドリゲスは真っ暗な階段を上がり、シモンの部屋に向かう。シモンの部屋に入るが、誰もいない。ロドリゲスは、部屋の中を調べ始める。戸棚の中に場違いな紙箱が入っていたので、ベッドの上まで持って来て中を調べる。最初にあったのは、月食の記事の載った新聞。次にあったのは、車に関する専門書。7ヶ月前、父が部屋に入って来た時、シモンが呼んでいた本だ。馴染んだページの冒頭には、「自動車のブレーキ・システム」という標題が付いている。次のページの節の小題目は、「Falla en frenos a disco(ディスク・ブレーキの不具合)」(1枚目の写真)。父の事故は、シモンが車に入れた食べ物か飲物に睡眠剤を入っていたことが直接原因だが、道路から外れた際にブレーキを踏んでも効かずに木に激突したのが死因。シモンは、事前に父の車のブレーキに細工をしていたのだ。ただし、ロドリゲスには、何の意味もない。次にあったのは、ホスチア。教会でも使うが、映画の冒頭の怪しい儀式でも、血に浸したホスチアが使われていた。これも、ロドリゲスにとっては、何の意味もない(2枚目の写真、矢印)。その下にあった封筒には、何枚か写真が入っていた。何れも、シモンと2人の男が映っている。ロドリゲスは、右の男がシモンの父だということも分からなかったであろう。左の男は、月食の時、森の中にいた男。少年Aが車にはねられた時にもいた男だ(3枚目の写真/写真が大きいのは、映画の中で写真がゆっくりと動かされるので、その上限と下限をつないだもの。こうしないと、左上の男の顔と、シモンの首にかけられた五芒星のペンダントが見えない)。ロドリゲスは、箱の底に入っていた五芒星のペンダントと、右上の男〔シモンの父〕の首にかけられたものが同じであることを確かめる。3人は、同じカルトに属している!〔映画の冒頭、「背の低い新規加盟者」は恐らくシモン、その「前に立った男」はシモンの父であろう〕。重大な証拠に、ロドリゲスは仰天する。カルトの中にいて、3人の少年の情報を流していたのはシモンだった。月食の日、森の中にいた「4人目」もシモンだった。
  
  
  
  

その時、ロドリゲスの背後から、バットを掲げたシモンが近づく(1枚目の写真)。そして、一撃でロドリゲスを気絶させる。ロドリゲスに意識が戻った時、彼はイスに縛り付けられ、目の前には、五芒星の先端に5つの赤いロウソク、4個の金属杯、3個の頭蓋骨、中央にはホスチアの入った金属皿が置かれてあった(2枚目の写真)〔恐らく、待機していた仲間3人が手伝った〕。ロドリゲスは、「シモン、最悪の事態になるぞ。君には罪はない。洗脳されたんだ」と言うが、シモンのロドリゲスを見る目は冷たい(3枚目の写真)。「僕は、君に、何もしてないじゃないか」。
  
  
  

その言葉とともに、暗く苦しい思い出が甦る。「そう言って、彼は始めた」。過去の思い出の中で、シモンの部屋のドアが閉められる(1枚目の写真、矢印は薬のビン)。「彼は、僕達と一緒に暮らした」〔彼とは、写真に映っていた男?〕。この時の映像が、「背中に血の指で描かれる五芒星」(2枚目の写真、裸の背中はシモン、この男の手にも金属ベルトの腕時計がはめられている)。「そして、僕に、無理矢理あんなことまでさせた」。この時の映像が、アナル挿入時の出血(3枚目の写真)。「二度とあんな目に遭うのはごめんだ」〔だから、父を殺害した?〕
  
  
  

ロドリゲスは、シモンの話を聞き、説得を試みる。「僕は、君に何もしない。チャンスをくれ。君のパパがしたようなことなんか絶対しない。お願いだ助けてくれ。僕を信じろ。君のママにしたことは、彼女のためを思ってしたんだ」。この最後の嘘が不味かった。シモンは、「そうか。それなら、永久に葬り去ってやる」と、ナイフを突きつける(1枚目の写真、矢印)。「シモン、僕を殺したら、罪を隠すことはできないぞ。遅かれ早かれ警察に見つかる」。シモンはナイフを置いて、代わりに五芒星のペンダントを取り上げる。そして、「僕が、ホントにそんなバカだと思ってるのか?」と、笑いかけるように言う(2枚目の写真)。そして、ペンダントをロドリゲスの首にかける。これで、ロドリゲスはカルトの一員そっくりになった。「それに、今から起きることは事故で、それも あんたのせいで起きるんだ」(3枚目の写真)。「シモン、取引しよう。縄をほどいてくれ。僕は消える。二度と現われない」。
  
  
  

シモンは、いきなり服を脱ぎ、パンツだけになる。そして、ナイフを手に当てる(1枚目の写真、矢印はナイフ)。そして、痛いのを我慢して手の平を切る(2枚目の写真)。「シモン、何してる。やめるんだ」。それが終わると、シモンは、「腕を伸ばせ」とロドリゲスに命令し、ナイフを振りかざす(3枚目の写真)。「シモン、何をする?」。シモンはナイフを振り下ろし、場面は、再度、待機中の3人組を映す。母の乗ったタクシーが到着する〔この情報は、シモンまで携帯で伝えられたのだろう〕
  
  
  

母は、真っ暗な家に入り、心配そうに「シモン」と呼びかける。そして、2階に上がって行く。ドアを開けると、そこには裸で手を縛られた息子が、手から血を流し、気持ちの悪い儀式の板の間に座らされている。振り向いたシモンは、恐怖に満ちた顔で、「ママ、どうしてこんなに遅くなったの?」と訊く(1枚目の写真)。すると、これにタイミングが合うように縄が外れたロドリゲスが、手に持たされたナイフを持って立ち上がる(2枚目の写真)。首には、カルトのペンダントが。誰が見ても、シモンを裸にして悪魔に捧げようとしているとしか思えない。シモンは、母に助けられてすがるように抱きつく。ロドリゲスは、「説明させてくれ」と言うが、母は、亡き夫の拳銃をロドリゲスに向ける(3枚目の写真)。「全部、そのガキが仕組んだんだ」。シモンは激しく首を振る。「この悪魔、何てことしたのよ」。シモンがロドリゲスを見てニヤリと微笑む。「これは違うんだ」。「このロクデナシ」。銃が発射される。2発。そして、パトカーのサイレンの音。
  
  
  
  

それから日が経ち、シモンはシャワーを終わり、鏡の前にいる。母が、「シモン、急いで、待たせちゃ悪いわ」と催促する。シモンは、鏡の脇に置いてあるいつもの薬ビンから錠剤を取り出し、口に入れてビンを戻す(1枚目の写真、矢印)。そして服を被ってから出て行く。カメラは、薬のビンの文字が読めるまでズームで寄っていく。そこには、「Rosttiopperidox〔架空の物質〕 compuesto〔化合物〕/Antipsicótico infantil〔小児用抗精神病薬〕」と印刷されている。母とシモンは、校長室に行く。そこには刑事もいる。校長は、「ご理解下さい、学校には、生徒を危険にさらす意図など毛頭ありませんでした。あなたがなさったことは、二度とこうしたが起きることを回避するための救済手段でした」(2枚目の写真)。母は、「今後は、もっと的確な教員の選定を期待しています」と言い、刑事に伴われて検事に会いに行く。シモンは、「さようなら、神父様」と握手する。「さようなら。いい子でいなさい」。「はい、神父様」(3枚目の写真)〔2人は、コロンビアを離れるのだろうか?〕
  
  
  

一方、刑務所。ロドリゲスは生きていた。看守が、「ロドリゲス、30分だぞ」と告げる。面会室に入って来たのは秘書。ロドリゲスは、腕と額にケガをしている。腕は、シモンがナイフで刺したもの、額は母が銃で撃ったものだろう。ロドリゲス:「来てくれてありがとう。信じてくれてありがとう」。「子供たちは、2人とも あなたに不利な証言をするわ」。泣いていたロドリゲスだったが、「ボイスレコーダーは出てきたか?」と訊く〔いきなりの発言だが、ロドリゲスはそんなものを持ち歩いていたのだろうか?〕。場面は、タクシーに乗っているシモンと母に変わる。母は、亡き父の腕時計をシモンに渡そうとするが、シモンは、「持っててよ、欲しくない」と言って断る。2人が向かっているのは、ボゴタのエル・ドラド国際空港〔恐らく〕。シモンは、小型のテープレコーダーからコンパクトカセットを取り出すと、中からテープを引き出し(2枚目の写真)、そのまま道路に投げ捨てる〔これが、ロドリゲスが最後に希望を託した “ボイスレコーダー” のことだろう〕
  
  

監督が意図した「観客の視点を如何に巧みに操り、与える情報を操作するか」をすべて剥ぎ取り、起きたであろうことを時系列的に、あらすじとして書いてみよう。ただし、この映画の解釈は難しく、解明されていない謎もあることから、「一つの見方」と受け取っていただきたい。

シモンは、父親と仲のいい12歳の少年。この父には秘密があった。それは、シモンと妻と3人で仲良く撮った写真以外に、妻ではなく別の男性を入れてシモンと一緒に撮った写真を大事にしていることから明らかだ。この写真では、3人は五芒星のペンダントを首からかけている。シモンがこのカルトグループにいつから、入ったかは分からない。しかし、きっかけは、自宅のシャワー室で、父から性的な陵辱を受けたことだった。父は、それを一種の儀式として行い、結果として息子をカルトの一員に加える。その時点で、カルトのメンバーは5人。うち、1人が、父とのスリーショットに映っている男。シモンは、カルトに染まってしまったが、それでも、自分の受けた陵辱は許せなかった。そして、父にこれ以上同じことをさせないよう、殺害を企てる。父が、出張に出かける時、睡眠薬入りの飲物を渡し、本で勉強して車のブレーキを効かなくしておいたのだ。結果として、父は自動車事故で死亡し、それが故意によるものだとは誰も疑わない。そして、その7ヶ月後。女子校で教師をしていて生徒に手を出し首になったロドリゲスを、何の下調べもせず、カトリックの神父が校長を務める学校が 体育の教師とし雇用する。このジゴロ的教師は、出校した最初の日に、校長の娘で秘書役のクリスティーナに手を出す。しかし、クリスティーナからもらった生徒たちの写真をもとに、ただ一人の金髪のシモンに目を付け、シモンが授業中に脚を傷めたことを理由に、わざわざ家まで送り、シモンの母と会う。期待通りの美人だったので、クリスティーナを捨てて、こちらに取り入ることにする。シモンは学校で4人グループの1人だったが、中でも一番のワルのマテオは、教師から目を付けられていて、彼が何かするとグループの連帯責任にされる。その日も、試験中に、マテオがシモンをカンニングしたせいで、4人は、特別なレポート作成が課せられる。何をテーマにするかの相談では、頭のいいシモンが主導権を握り、週末に見られる皆既月食を取り上げることにする。問題は、どこやって観測できる場所に行くか。シモンは、母とロドリゲスが妙に親しくなっていくのが気に食わなかったが、ロドリゲスの車で山に連れていってもらいことには渋々同意する。ロドリゲスは、山に行く前プールに行こうと提案し、4人をプールに連れて行く。シャワー室にいたシモンは、全裸のところをロドリゲスに見られてしまい、父のことを思い出し、ロドリゲスをますます嫌いになる。夜になり、ロドリゲスは、高台のある森に4人を連れて行く。シモンは、父が死んで4人になったカルトの残り3人に、予め行き先を教えておく。ロドリゲスを罠にはめるためだ。森に着くと、ロドリゲスは用があるので、戻るまで待っているように命じて、車でどこかに行く。シモンは、カルト仲間に会うため、待っていられないと言って抜け出そうとするが、仲間の3人もついて来る。そこで、小用を足したいと言い、3人を先に行かせる。3人が、月食の観測を終え、シモンを捜し始めた時、シモンは仲間に見つかるよう、懐中電灯を点け、仲間にカルトの儀式を見せ(4人分の道具が置いてあったが、3人しかいない)、わざと気付かせて、逃げる。途中で、ロドリゲスと出会い、「4人目は、ずっといなかったロドリゲス」だという印象を植え付ける。その時、シモンが持っていた五芒星のペンダントを奪ったマテオは、罰として、翌日、カルト仲間に跡を追わせ、びくつかせる。ロドリゲスと母とはベッドを共にするようになり、シモンの怒りは増大する。そこで、何か利用できるものがないか、ロドリゲスのロッカーの中をあさり、クリスティーナとのベッドシーンの写真を手に入れる。4人の仲間が集まった時、シモンは、「4人目がロドリゲス」との見方を徹底しようと話しているうち、マテオが五芒星のペンダントのことをロドリゲスに話したことを知る。そのことを知ったカルトの3人は、儀式の一環としてマテオを罰することに決め、マテオがシャワーを浴びている時、床に多量に洗剤を流し、転倒させて殺害する。2人目の少年ファンの死亡は、脅そうとしたカルトから逃げた時の不幸な事故死だった。死者が2人となったことで、担当の刑事は、シモンによる、「ロドリゲス=カルト説」を重視する。そして、シモンは。ロドリゲスのロッカーにも細工し、マテオから奪った初聖体拝領のネックレスを持ち物の中に紛れ込ませる。これは、マテオの殺人者を特定させる決定的な証拠となる。刑事に言われてロドリゲスを疑った校長は、ロドリゲスのロッカーを調べ、初聖体拝領のネックレスを発見し、警察に通報する。シモンの関与を疑ったロドリゲスは、家まで押しかけ会おうとするが、ロドリゲスの実態を知った母は、会わせることを拒む。ここで、シモンが大きな罠を仕掛ける。ロドリゲスのロッカーから奪った写真を、クリスティーナ本人が出したように見せかけて母を家から誘い出し、逆に、ロドリゲスの携携帯に電話をかけ、母がいないことをワザと訊き出させる。そして、ロドリゲスの来るのを待ち構える。シモンはロドリゲスをバッドで殴って気絶させ、その間に、「ロドリゲスがシモンをカルトに生贄にしようとしていた」という状況を作り上げ、母が戻ってくると、ロドリゲスの縄を解き、母の前に「カルトの狂人」として登場させる。母は、持っていた銃で、シモンを守るためロドリゲスを撃つ。


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