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The Hobbit: The Desolation of Smaug
     ホビット/竜に奪われた王国

ニュージーランド・アメリカ映画 (2013)

ジョン・ベル(John Bell)が『ホビット』の湖の町の射手バードの息子ベイン役を第2部と第3部で演じている。原作には出て来ない役で、第3話でバードが邪竜スマウグと戦う見せ場のシーンを盛り上げるために導入されたのではないか。従って、第2部では、第3部の伏線となる部分以外は、単なるバードの家族にすぎない。

『ホビット』3部作は、もともと2部作だったのを無理に引き伸ばして3部作にした関係で、冗長だとの批判も多いが、映画史に残る傑作『ロード・オブ・ザ・リング』3部作と合わせて「中つ国」6部作にするという発想で、子供向けから大人向けに再構成されたための変更で、原作の映画化権を取得した製作側の裁量の範囲内であろう。ジョン・ベルの登場するのは、ソーリンの一行とビルボが、闇の森の妖精王の酒倉から樽に入り川下りで逃れてからなので、第2部の半ばくらいからとなる。原作とは異なるが、バードの筏で湖を渡り、そのままバードの家に匿われる。その後、武器が必要なため町の武器庫から盗もうとして捕まり、統領の前に引き出されるが、かつても王の息子で、お礼の財宝を約束して賓客扱いとなる。そして、スマウグの棲む「はなれ山」へと旅立つ。あらすじでは、バード家の部分のみ紹介する。なお、映画の中でバード、ベイン、ソーリンと発音されているものをバルド、バイン、トーリンとは標記しない。

『ホビット』は3部同時に撮影され、さらに編集時に追加撮影も行っている。大人の場合には問題ないが、ジョン・ベルのような少年だと、数年の差は大きく、幼く見えるジョンと青年のようなジョンが混在している。演技なのか、年令差なのかは分からない。


あらすじ

バードの舟で無事町に着いた一行。湖に浮かぶ町の俯瞰から後編がスタートする。季節は秋の終わり。運河には、もう氷が浮いている。
  

家に向かおうとするバードの前に、息子のベインが現れる。「父さん、ウチが見張られてる」と警告に来たのだ。バードは、統領と腰巾着のアルフリドから不穏分子No.1と見られている。そのままドワーフ達を家に入れる訳にいかなくなったので、湖に垂れ流しているトイレから、嫌がるのも構わず入れさせる。
  

窓から見える大弓にみんなの目がいった時、ベインが「ギリオンの矢が竜に当たって左胸のウロコを1枚はがした。あと1矢で、殺せたハズなんだ」と話すと、「そんなのはお伽噺だ」と言われてしまう。
  

バードが用意した“武器”は不評で、ドワーフ達は町の武器庫から頂戴しようと、勝手にいなくなってしまう。そして捕らえられ、統領の前に引き出される。ドワーフ達がはなれ山に行くことを、バードは町が焼かれると強く反対するが、欲に目のくらんだ統領は竜の宝を与えるとの約束を信じて歓待することに。そして翌日は盛大な出発式。しかし、ケガを負ったキーリら3人は町に残る。バードは3人に、「顔も見たくない」と言うが、ケガがひどいので家に入れてやる。その時、はなれ山から異様な音が。「私たち死んじゃうの?」と怖がる娘。バードは、天井の梁に隠しておいた最後の黒い矢(昔、ギリオン王が使ったもの)を取り出して、「先に殺すまでだ」と宣言。
  
  

バードはベインと家を出る、ベインが見張りの気をそらせている間に、黒い矢を大弓に取り付けようという作戦だ。しかし、すぐに追っ手が現わる。「ベイン、これを誰にも見つからない所に隠すんだ。追っ手はまくから」。「一緒にいたい」。「さあ、行くんだ」。ベインは統領の像の下に泊めてあった舟に黒い矢を隠すが、父は捕まってしまう。
  
  

ソーリンの一行に攻撃された竜は、はなれ山を逃げ出すと、復讐のため、湖の町に向かって飛んでいく。「俺は火焔だ」「俺は死だ」と言って。第3部へと続く。
  

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