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Fluke フルーク

アメリカ映画 (1995)

“犬が真の主役” という珍しい映画。そして主題は輪廻転生。この輪廻転生について、「国際社会調査プログラム(ISSP)が2008年に実施した全世界での調査を元に、2012年にライプニッツ社会科学研究所(GESIS)が公開した膨大のデータの中にあった1枚の表を下に示す。これは、世界の約40の国の国民が、輪廻転生をどの程度信じているかを示したもの。最上段の数字の1は 「はい(絶対)」、2は 「はい(多分)」、3は 「いいえ(多分)」、4は 「いいえ(絶対)」、8は 「分からない」、9は 「無回答」を意味する。左端は国名で、黄色の丸印を付けた「JP」が日本、「US」がアメリカ。これで見ると、1と2を足した%(カッコ内)は、日本が10.7+45.7=56.3%と、トルコ(TR)の91.1%、台湾(TW)の64.1%、イスラエルのユダヤ系(IL(J))の60.3%に次いで高い〔インドがリストに入っていない〕。アメリカは13.8+19.3=33.1%。
  
ワシントンD.C.にあるシンクタンク、ピュー研究所(Pew Research Center)から2018年10月4日に発表された「‘New Age’ beliefs common among both religious and nonreligious Americans(宗教的及び非宗教的アメリカ人の両方に共通する「ニューエイジ」の信念)」という論文によれば、アメリカの成人の41%が何らかの形で輪廻転生を信じている。内訳は、カトリックが36%、プロテスタントが26%、無神論者が7%、不可知論者が28%、これだけだと41%を下回る。数値を押し上げたのは、その他の51%。この分析がお粗末なのは、仏教系、イスラム系などの他宗教が「その他」の中に入っていて、ある意味、人種偏見的な姿勢が見られること。ただ、カトリックとプロテスタントだけ見ると、ISSPの調査の33.1%と比べ大差ないので、この数値は信頼できる。いずれにせよ、驚いたのは、キリスト教を信じていながら輪廻転生を信じる人が3分の1もいるという事実。だから、こんな映画が作られてもおかしくはない。この映画では、事故死と同時に生まれたばかりの子犬になった主人公が、徐々に前世の記憶を取り戻していく。その中で、前世で “可愛い息子” だったブライアンが登場するので、その部分だけを取り上げた。

男2人が夜の2車線道路で無茶な運転をし、1人が事故死。その直後、男は、アトランタの路地に捨てられた母犬の子犬としてこの世に戻って来る。この子犬は、動物管理局に捕まり、逃げ出してから匿ってくれたホームレスの老女からフルークという名前を与えられる。老女の死後は、テレパシーで意思の疎通ができるメンター的なボス犬に育てられ、成犬になる。フルークは、時折。前世の記憶が 断片的に頭を過ぎり、その回数が増えたため、前の家族と会いたくなって ジョージア州の田舎に向かう。そして、かつての愛児ブライアンの通う小学校の前で待ち受けるが、元妻で ブライアンの母のキャロルを見つけると、喜びのあまり車に突進し、気味悪がられる。フルークは、2人の家まで行き、玄関や裏口に現れ、最初はキャロルに追い払われるが、ブライアンのたっての希望で家の中に入れてもらえる。その後は、その愛らしさが2人から好かれ、すぐに人気者に。しかし、その夜、フルークの前身トマスを事故死させたジェフが家に来たため、復讐しようとフルークが飛び掛かって大騒動に。フルークは、逃げ出して森に隠れるが、雷雨となり、可哀想に思ったブライアンがずぶ濡れになって助に行き、自分の部屋に匿う。翌日、フルークは、会社までジェフを追いかけ、車に潜り込んで帰宅時のジェフを襲い、車は門柱にぶつかって大破。しかし、そのショックで フルークには前世の記憶がすべて蘇る。自分の事故死は、ジェフの責任ではなく、すべて自分に咎があった。反省したフルークは、ケガを負ったジェフの頼みを訊き、“いなくなったフルーク” を探しに出かけたブライアンを 必死に凍死から守る。

ブライアン役のマックス・ポメランクについては、1つ前に紹介した 『Nowhere to Hide(エスケイプ/FBI証人保護プログラム)』を参照されたい。1つだけ付け加えると、この映画の撮影は1994年2-5月なので、1984年3月生まれのマックスは撮影時9-10歳。

あらすじ

映画の冒頭、「あなたが信じていること、信じていないことを一瞬忘れ、どうか 偏見なく心を開いて聞いて欲しい」というナレーションが入る。真夜中。森の中の真っ暗な片側1車線道路を2台の車が疾走している。後から追いついた車が、先行する車に並走しようと、追い越し禁止のラインを越えて反対車線に入り、「おい、ジェフ!」と叫ぶ。「止まれよ!」。ジェフと呼びかけられた男は、何も言わずに走り続ける。その先の道はカーブになっていて、トラックが急に現れる(1枚目の写真)。追い越し車線を走っていた車は、衝突を避けようと左にハンドルを切り(2枚目の写真)、そのまま斜面を落下、地面に激突する。そして魂が生命の回廊のようなところを飛び、ある入口をくぐると、生まれたばかりの子犬の中に入る。子犬の目に入ったのは、ペロペロと優しく舐めてくれる母犬だった(3枚目の写真)。
  
  
  

マックス・ポメランクと関係のない犬の話なので、ここから25分の内容を簡潔に書くと、①先ほど自動車事故で死んだトマスが、とある町の路地で、捨て犬の雑種の子犬と1匹として生まれる。②子犬は動物管理局によって捕獲され檻に入れられるが、処分される寸前に逃げ出す。③ずっと走り続けて、高架下で暮らすホームレスの優しい老女に拾われる。④ある偶然から、トマスだった時、“将来妻になるキャロル” に贈ったインフィニティ(無限大∞)の形をした指輪のシーンが一瞬蘇る。「永遠に一緒だよね?」。「そうよ、トミー、永遠に」〔この “永遠” という言葉は、映画のエンディングで生かされる〕。⑤老女が、“3つのクルミの殻のどこに宝石があるか” の手品を子犬にやってみせると すべて当てる。お陰で それまで空だった “お金を入れる皿” が一杯になるが、見ていた観衆の一人が、「ただのまぐれ当たりさ〔fluke〕」と言う。それを聞いた老女は、“fluke” には「思わぬ幸運」という意味もあることから、子犬に「フルーク」という名前を付け、その名前を描いた手製の首輪をはめてやる。⑥老女は老衰で路上死し、代わりにランボーという名の、テレパシーで会話のできる犬が現われ、フルークのメンターになってくれる。⑦月日は流れ、フルークは成犬になる。フルークは街のキオスクに置いてあった雑誌の表紙に載ったジェフの写真に目が釘付けになる。そこで、前世の断片シーンがまた蘇る。ある雨の夜、フルークがトマスだった頃、キャロルが産まれた赤ちゃんを夫トマスに見せたシーン(1枚目の写真)、大きくなった息子のブライアンがブランコに乗っていたシーン(2枚目の写真)、ブライアンが人形で遊んでいた時、その1つを父トマスが取り上げて隠したシーン(3枚目の写真、矢印はトマスの手)〔トマスは、隠す悪戯が好きだった〕が浮かぶ。なお、写真の左下の★印は 過去のシーン。
  
  
  

ここから、次のシーンまで約13分スキップ。そこでは、過去を思い出し、自分は人間の家族の一員だったと悟ったフルークと、今は犬なんだから犬として生きるべきで過去は忘れろと言うランボーの間で親愛の情に亀裂が入り、フルークは追い出される形で自分の前家族を捜す旅に出かける〔実際は、もっと複雑だが、映画そのものの紹介ではないので省略〕。フルークは、ひた走りに走り続けるが、家族が住んでいる田舎町の場所がなぜ分かったのかは不明。だって、①住んでいる町の名前を思い出したシーンはないし、②万一地名を覚えていたにせよ、地図もないのに、広いアメリカで、どうやったら山野や渓谷を突っ切って辿りつけるのだろう? フルークは、何と、貨物列車にも乗る。そして、着いた先は「Hopewell」という架空の町。フルークは、ブライアンが通っていた小学校の前まで行って、授業が終わるのをじっと待つ(1枚目の写真)。因みに、このロケ地の建物は、コウェタ(Coweta)という人口10万人ほどの町にあるコウェタ郡の裁判所(1904年に建てられ、現在はアメリカの国家歴史登録財として保存)。小学校などではない〔2枚目の写真から分かるように、正面玄関は小学校には立派過ぎるので、脇の入口を使った〕。フルークは、ブライアンが、迎えに来たキャロルの車に乗ったのを見つけると、運転席にいるキャサリンに向かって突進し、運転席にしがみついて立ち上がる。キャサリンは、見知らぬ犬の行動に怖れをなし、「降りなさい!」と怒鳴って手を振り回し、それでも動かないので、窓を閉めにかかる(3枚目の写真)。窓が閉まると、フルークは、助手席のブライアンの側に行く。怖がる母に向かって、ブライアンは、「ママ、窓は閉まってるから、何もできないよ」と、落ちつくように言い(4枚目の写真)、フルークに笑顔を見せる。
  
  
  
  

車が走り出すと、フルークは後を追う。それを、ブライアンは嬉しそうに見る(1枚目の写真)。2枚目の写真は、その直後のフルーク。走る車には追い付けないので、フルークは追うのをやめる〔自宅の場所は分かっている〕。カメラは、トマスが住んでいた林の中の一軒家に フルークが勝手知ったる様子で近づいて行くのを映す。そして、一気に玄関まで走ると、ノックはできないので、前脚でドアをこする。その音に気付いたブライアンが、ドアのガラスからフルークを見る(3枚目の写真)。
  
  
  

フルークを見た母は、「いったいどうして、ここが分かったの?」と不思議がる。ブライアンは、「ママ、餌あげないと。きっと、ここまでずっと走ってきたんだ」と頼むが、母は、さっきの生々しい記憶があるので、ブライアンが何といっても受け付けない。フルークは家に詳しいので、すぐに家をくるりと回ってキッチンのドアまで走り、入れて欲しいとじっとキャロルを見つめる。「しつこい犬ね」。食事を作った母は、食べるようブライアンに言うが、「お腹空いてない」。そのうち、フルークがお尻や背中を床にくっつけて甘える仕草をし、キャロルも思わず笑みを漏らす。ハンバーガー・サンドの載ったテーブルに座らされたブライアンは、フルークがガラスドア越しにじっと見ているので 「あんな可哀想な動物に見つめられたら、食べる気がしないよ」と母にすがるように言う(1枚目の写真)。「きっと、何日も食べてないんだ」。母は 「餌は1回だけ。そしたら、行かせるのよ」とブライアンに約束させ、ドアを開ける。フルークは、すぐさま中に入ると、ブライアンに飛びついて甘える。そして、再びお腹を上にして甘える姿勢(2枚目の写真)。母も、嬉しそうにフルークを撫でる。「私たちが好きなのね」。「誰かが飼ってると思う?」。母は、老女がずっと前に作った手製のタグを見て、名前がフルークだと知る。ブライアンは 「さっきは、約束したんだけど、飼っちゃダメ?」とお願いする。母は、条件として、汚いので完全にきれいにすることでOKする。2人は、フルークをゴムプールに入れ、石鹸で泡だらけにしてきれいにする(3枚目の写真)。
  
  
  

そのあと、昔からいつもやっていたように、ブライアンが絨毯の上に横になり、人形を並べて遊び始める。それに気付いたフルークは、1個の人形を口にくわえると、長椅子の下に隠す。だから、その人形があるハズのところにブライアンが手を伸ばしても、人形はない(1枚目の写真、矢印)。ブライアンは、すぐ横に来たフルークに、「ダータ〔人形の名前〕を どこにやった?」と訊く(2枚目の写真)。返事がないので、長椅子の下を探すと 人形が見つかる。ブライアンは、フルークに向かって、「パパも、いつもこうしてた」〔フルークが、かつて思い出した断片シーンの3つ目〕と言い、フルークを抱く。夜になり、キャロルはフルークを洗濯室に入れるが、フルークはドアノブを回して外に出ると、ブライアンの寝室に行き、布団を首までかけてじっと顔を見る。次いで、キャロルの寝室に行き、キャロルの隣に丸くなって寝る。朝になり、目が覚めたキャロルはびっくりするが、フルークの甘えるような顔を見て、何も言えなくなる。ブライアンが小学校から帰ってくると、フルークと庭で遊び始める(3枚目の写真)。ここでナレーションが入る。「ブライアンと遊ぶ… 僕が人間だった時には、こんなことをする時間はなかった… そして、今、一瞬一瞬がいかに大切だったかを実感した。ここは、僕のウチだ。早晩、何とかして、僕がホントは誰なのか、2人に伝える方法を見つけないと」。
  
  
  

その夜、キャロルが『ロビンとマリアン』を観ながら泣いていると、玄関をノックする音が聞こえる。キャロルは、映画の方が大事なので、「入って、鍵はかけてないわ」と声をかける。そこに入って来たのは、映画の冒頭でトマスの死の原因となったジェフ。フルークは、ソファを駆け上がってジェフに飛び掛かる(1枚目の写真、矢印はジェフ)。ブライアンは 「ダメだ! フルーク!」と制止しようとするが、ジェフと母が2人掛りでフルークを押さえると、今度は 「フルークに何するの?」と、逆に心配する(2枚目の写真)。2人は、フルークを捕まえたまま居間を横切り(3枚目の写真)、玄関ドアから外に放り出す。ジェフはすぐ警察に電話する。パトカーはすぐにやって来るが、フルーク はすぐに茂みに身を隠すので、ジェフが出て行って状況を説明しても、姿はどこにもなく、警官は引き揚げる 。
  
  
  

ブライアンが、寝室の窓から心配そうに見ていると(1枚目の写真)、フルークが森の中から こちらを見ているのに気付く。外は急に雷雨。何とか助けようと思ったブライアンは、裏口のガラスドアを開け、パジャマのまま、傘もささずに外に出て行く(2枚目の写真)。そして、フルークを見つけると、吠えないよう、口を布で縛って2階への階段を上がる(3枚目の写真、矢印は口を縛った赤い布)。
  
  
  

ブライアンが2階まで上がると、フルークが母の寝室のドアまで勝手に走っていってしまう。中からは、2人の会話が聞こえる。「野犬収容所に連れて行かせる」。「それには賛成できないわ。犬がどうされるか知ってるでしょ?」。ブライアンは、「くんくん言っちゃダメ。聞こえちゃう」とフルークに小声で注意する(1枚目の写真)。ブライアンはフルークを自分の寝室に連れて行き、雨で濡れた毛をタオルで拭き取る(2枚目の写真)。そして、ベッドに寝ると 「おいで、フルーク」と呼ぶ。フルークがベッドの上に乗ると、ブライアンは 「いい子だね」と言って、優しく頭を撫でる(3枚目の写真)。
  
  
  

翌朝、フルークは ブライアンがまだ眠っているうちに、部屋を出て行く(1枚目の写真)。ブライアンは、目が覚めてフルークがいないので がっかりする(2枚目の写真)。ブライアンは、フルークがどこかにいないか探しに行くが、途中で母に会い、「お早う」と言われ、両手で頬を包まれてキスされた時、思わず咳いてしまう。心配した母が額に手をやると 熱がある(3枚目の写真)。「熱いじゃない」。「ママ、僕 みつけないと…」。「ベッドに戻って。すぐ熱を測らないと」。「でも、ママ…」。「どこにも行かせないわよ」。
  
  
  

フルークは ジェフの会社に向かう。会社の入口に建つ社名板には、「ジョンソン-ニューマン/JN/高度な機械設計」と書かれている。トマスの姓はジョンソン、ジェフの姓はニューマンなので、これは2人が興した会社だ。フルークは建物の中に、誰にも見つからずに入って行く。ジェフは、コーヒーを自分でカップに注いでいて、通りかかった掃除婦に 「お早うローズ」と声をかける。その後の短い会話の中で、ジェフが多忙なことから、ローズが 「今年は、あなたも やっと休暇を お取りになられるとか」と言うと、ジェフは 「ああ、キャロルに約束させられた」と答える。「ハネムーンになりそうですね」。「思い通りにできるなら」。その言葉を聞いたフルークは、衝撃を受ける。そして、今は誰もいない、かつての自分の部屋に入って行くと、あるシーンが蘇る。そのシーンで、トマスは、忙しいという理由で、キャロルとの8時半の外食の約束を、秘書に 「行けなくなった」と電話させるような冷たい男だった。そこに、現実の電話がかかってきて、たまたま近くにいてその電話を取ったジェフに、キャロルは、熱のあるブライアンがフルークを探しに氷点下の屋外に出て行っていないと、緊急のSOSを告げる。ジェフは、すぐに車に戻るが、車の中には既にフルークが入り込んでいた〔運転席の窓が開けっ放し〕。そして、車が事故現場近くに差し掛かった時、後部座席からジェフに向かって襲い掛かる(1枚目の写真、矢印はフルーク)。結果、ハンドル操作を誤ったジェフの車は、道路際の どこかの家の煉瓦造の門柱に激突する。その衝撃で、フルークは芝生の上に投げ出される。「すると 突然、僕は 実際に何が起きたのかを思い出した」。それは、会社の共同経営者 兼 財務責任者トマスの部屋での、共同経営者 兼 設計責任者ジェフとの激しい口論。ジェフが、これまでの2倍の制動力のあるブレーキ試作品を持ち込むと、不況のせいで販売成績がダウンしているトマスは、価格も2倍だと否定的。ジェフが 何千もの命が救われると言っても、トマスは コストパフォーマンスが悪いの一点張り。ジェフが、安全性の追求こそ 2人で会社を設立した理念だと言っても、トマスは、夢を見るな現実を直視しろと反論し、挙句の果てにジェフの試作品を壁に投げつけて破壊する。怒ったジェフは部屋を出て行く。トマスが 「戻って来い」と言っても無視されたので、車で後を追う。そして、映画の冒頭のカーチェイス。トマスの車が地面に激突した後、ジョフは現場に駆け付け、何とかトマスを車から出すが、死んでしまったと分かると泣き崩れる(2枚目の写真、矢印はトマスの頭)。フルークは、今までの自分の “途切れ途切れの思い出” が、事実の全貌ではなかったと悟る。「何てことだ。悪いのはすべて僕だった」。フルークは、折れた右脚を庇って立ち上がると、フロントガラスが割れたジェフの車のボンネットに何とか上がる。そして、ジェフの顔を舐め意識を取り戻させる。フルークの “ひとえに申し訳ない” という態度を見たジェフは、「フルーク、ブライアンを見つけ出せ。病気だ。こんな寒さの中で外にいちゃ危ない」と命じる(3枚目の写真)。
  
  
  

ブライアンがいたのは、大好きだった父の墓。雪の中で、じっと父の墓標を見上げている(1枚目の写真)〔吐く息がちゃんと白い〕。墓地の管理人は、中にブライアンがいることに気付かないまま、ゲートを閉めてしまう。それに気付いたブライアンは、ゲートまで走って行くが、「待って!」と叫んでも 車は去ってしまった(2枚目の写真)。その頃、キャロルは、自宅の居間で、ブライアンがクレパスで描いたトマスの墓碑の天使を見て、ここに行ったに違いないとピンと来る。一方、墓地では、墓標にもたれて半ば雪に埋もれていたブライアンにフルークが寄って行き、ぴったりとくっつき体温の低下を防ぐ(3枚目の写真)。
  
  
  

母は、ゲートが閉まっていて、息子が墓にいると分かると、車でゲートに体当たりして中に入る(1枚目の写真)。フルークがしっかりとブライアンを守っているのが見える(2枚目の写真)。車を下りて駆け付けた母に、ブライアンは、「フルークが暖めてくれた」と話す(3枚目の写真)。
  
  
  

母は、ブライアンを抱き上げると(1枚目の写真)車まで運び、助手席に座らせ、車のヒーターをMAXにする。すると、ブライアンは、「僕、夢を見たよ。フルークが僕に話しかけたんだ。もう行かなくちゃいけないから、泣くなって」(2枚目の写真)。母は、フルークの所に戻ると、「おいで、フルーク。一緒に行きましょ」と優しく誘う。フルークは墓碑の下部に積もった雪を左脚で取り除く(3枚目の写真、矢印)。すると、積もった雪の下には、「永遠に(FOREVER)」の文字が隠されていた。これは、婚約の際の、「永遠に一緒だよね?」「そうよ、トミー、永遠に」の会話を、最も大切な思い出としてキャロルが彫らせたものだ。それを見て、キャロルは、フルークが亡き夫の生まれ変わりだと気付く。しかし、フルークは、キャロルのジェフとの幸せを邪魔しないよう、その場からびっこを引いて立ち去る。最後に、無粋なことを書くが、フルークが雪に隠された刻字の存在を知っているハズがない。だから、これは、あくまでアメリカ式のハッピーエンド。
  
  
  

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